総務省統計局の国勢調査によると、単独世帯は2015年の時点で男性が約23%、女性がで約14%という結果が出ています。
2040年には単独世帯の割合が、全体の約40%になると予測されています。
そんな中で、高齢者だけでなく比較的若い人も、生前整理を行いシンプルな暮らしを選択する人が多くなりました。
まだまだ仕事中心の暮らしの中で、自分で片づける暇がなく、どんどんゴミ屋敷化していく不安から脱出するために、不用品回収業者を利用する人も多くなりました。
目次
- 自分が亡くなった後に遺品整理をしてくれる人はいない!?
- 不用品の一例
- 自治体の不用品の複雑な分別方法にうんざり、いったいこれは何ゴミ?
- 不用品処分の際の費用について
- 自治体のゴミの有料化は進む一方
- イザというときに頼める人がいない!成年後見制度について
- 法定後見制度
- 任意後見制度
- 一人暮らしの人が早めにやっておきたいこと
- 大事なもののリスト表
- 一人暮らしはもはや他人ごとではありません
- 単身世帯はゴミ屋敷しやすい?
- まとめ
自分が亡くなった後に遺品整理をしてくれる人はいない!?
単独世帯が増える中で、一人暮らしの場合、遺品整理をしてくれる人はいないと思った方がよさそうです。
早めの生前整理で、身の回りのものを処分し、財産にかかわるものは明確にしておくことをおすすめします。
また、都会に住む一人暮らしの住まいは狭いのがあたり前です。
その狭い空間に置くものは、心地の良いものや前向きになれるものを厳選することが大事です。
「捨てるもの」に迷うようなら「残すもの」を決めましょう。
例えば「10年ほど前に買った10万円のコート、着ないがクローゼットに入ったまま、昨年買った3万円のコートは今年も着るつもり」なら、高かったからと残しておいたコートは、思い切って捨てましょう。
現在の持ち物を半分にすることから、生前整理を始めましょう。
同じような持ち物が数点ある場合は、1~2点に絞ります。
残しておきたいものを決める作業は楽しく、生前整理はスムーズに進みます。
不用品の一例
衣類や雑貨で今は使わないもの。
使っていない家電や家具、健康器具、壊れたもの。
書籍や雑誌。
指輪やネックレスなどの装飾品。
自治体の不用品の複雑な分別方法にうんざり、いったいこれは何ゴミ?
自治体によってはゴミの分別が細かく、何ゴミなのか何曜日に出せばよいのか分からず、ゴミを溜めているケースが一人暮らしの人に多いようです。
また、高齢者の場合は、家具などを処分したいものの、重くてひとりでは指定の場所まで運べず困っているようです。
このような悩みを解決してくれるのが不用品を回収してくれる業者です。
買取も同時におこなってもらえれば、費用も安くつきます。
人生には何度か持ち物を見直す時期があります。
それは、結婚、出産、子どもの独立、定年退職などの時期です。
しかし、一人暮らしだと、とりたてて持ち物を見直す必要もなく、誰に迷惑をかけるわけでもないのでつい荷物は増える傾向にあります。
一般的に一人暮らしは身軽と言ったイメージを抱きがちですが、実はそうとも言い切れないようです。
不用品処分の際の費用について
雑多なものが多い場合は、トラック1台といった単位で業者に頼むと、一気に片付きます。
回収の目安として、一人暮らしで1Kなら軽トラック一台で約20,000円前後、2DKなら40,000円前後ぐらいです。
品目の種類やサイズ等に関係なく、トラックに乗せれるだけ回収してくれるので、この不用品の回収方法は人気があります。
自治体の分別方法が今一つ理解できずに、ためておいた不用品や一人では運び出せなかった家具などもすべて引き取ってもらえます。
トラックの積載量(1t~4tなど)が大きくなるほど、料金は高くなります。
また、部屋のドアから出せない物や分解や解体が必要なもの、エレベーターがない高層住宅などは、別途料金がかかります。
その他にも、搬出後の掃除や家具の模様替え、害虫駆除などはオプション価格となります。
後でトラブルにならないように事前に見積もりを取っておき、疑問点はクリアにしておきましょう。
自治体のゴミの有料化は進む一方
昭和22年~昭和24年にかけて、生まれた人達を団塊世代といいますが、この世代の人たちが75歳以上の後期高齢者になるのが2025年です。
おそらくその頃ろには、ほとんどの自治体がゴミの有料化を進めているでしょう。あと5年後には、今以上にゴミの処分について高齢者の負担が増えていきそうです。
高齢期に備えて、早目に身辺の整理をしておく必要があります。
イザというときに頼める人がいない!成年後見制度について
寿命は年齢に関係ありません。身内が他界してしまい、天涯孤独の一人暮らしの人もいます。
成年後見制度は、平成12年に介護保険制度とともにスタートしました。
この成年後見制度とは、認知症などで判断能力がなくなった本人に代わって、必要な契約を結んだり、財産を管理したりする制度です。
法定後見制度
家庭裁判所によって選任された後見人が、判断能力が衰えた本人に代わって、財産や権利を守り法的に支援する制度です。
任意後見制度
将来的に判断能力が低下した場合に備えて、任意後見人を選び、公正証書で任意後見契約を結んでおくものです。
高齢の一人暮らしになると、「イザというときに頼める人がいない」といった不安から、優しくしてくれる人や会ったこともないような親戚に、安易に財産の管理を頼んだりしがちです。
まだまだ本人が元気で判断能力があるうちに、成年後見制度についての仕組みを熟知しておくようにしましょう。
一人暮らしの人が早めにやっておきたいこと
一人世帯が早めにやっておきたい生前整理のうち、持ち物のスリム化のほかにも、財産目録も明確にしておきたい一つです。
財産などないと思っていても書き出せば意外とあるものです。
簡単なリスト表を作っておきましょう。
もし、ケガや病気で緊急入院をする際に役立ちます。
大事なもののリスト表
健康保険や個人年金、年金手帳、生命保険、損害保険などの保険証書
不動産関係の権利書
銀行郵貯などの預貯金通帳
クレジットカード
株等の有価証券
骨董品、宝石、車など
一人暮らしはもはや他人ごとではありません
生涯独身の人が増える中で、例え結婚したとしても、離婚に至るケースが年々増えています。
現在では結婚した夫婦の3組に1組が離婚している状態で、2040年には約4割が単身世帯になると予想されています。
単身世帯はゴミ屋敷しやすい?
高齢の単身者だけでなく、仕事が忙しく掃除をする時間がない働き盛りの一人暮らしの人のゴミ屋敷化が増えているようです。
カビやダニなどの影響から体調を崩して、取り返しがつかなくなる前に、専門の業者に頼んで、生前整理を兼ねて不用品を一掃しませんか。
ゴミ屋敷状態の中で寝起きしていると、精神的にもうつ状態になりかねません。
一人暮らしは自由なものの「家族のために清潔にしておかなければ」とか、「食事を作ってあげなくては」といった使命感のようなものがないため、水回りが不潔になったり、弁当のパックが山積みになったりしがちです。
みて見ないふりをしているうちに、ゴミの山の中で暮らすようになってしまいます。
「何とかしなくては」と思った時が業者に頼るチャンスです。
ひとりでコツコツと片付けることができなかったためにゴミ屋敷化したわけなので、「いつか片付けよう」と思っていても、おそらく先延ばしになってしまうに違いありません。
お金はかかりますが、清潔な空間が手に入り、再び生き直すことができます。
まとめ
生前整理とは終活のひとつで、いらないものを処分して、お気に入りの必要なものだけを身の回りに残しておく作業です。
一人暮らしの終活でやるべきことは、不用品の処分とともに大事なものをリストアップしておくことです。
高齢になって生前整理を考えて悩んでいる人は多く、もっと早くからしておくべきだったと後悔しているようです。
単身世帯だからと必要以上に心配することはありませんが、元気で体力のあるうちに身辺の整理をやっておくのがベストのようです。