家族を失うという経験は、人生で最も苦痛な出来事の一つです。
突然の喪失は、混乱と悲しみの嵐を引き起こし、何をすべきかわからなくさせます。
この記事では、そんな厳しい時期に直面している方々に向け、愛する人を失った後に直面する実務的な課題と法的な問題に対処する方法について解説します。
□家族が亡くなったらすぐにすること
家族が亡くなった際、最初に直面するのはさまざまな手続きです。
遺体の扱いや死亡届の提出は、多くの人にとって未知の領域かもしれません。
ここでは、その第一歩について具体的に解説します。
*遺体の扱い
ご遺体は、自宅や安置所へと運ばれます。
この段階で、葬儀社との連絡が必要になります。
葬儀の段取りを進める際には、故人の意志や家族の希望を尊重することが大切です。
また、ご遺体を安置する場所の準備や、葬儀の日程調整など、細かい手配が求められます。
*死亡診断書と死亡届の提出
病院で亡くなった場合、医師が死亡診断書を作成します。
この書類は、法律により医師のみが発行可能で、死亡時刻や場所、死因などが記載されているものです。
受け取った死亡診断書は、役所に提出する死亡届の右半分になっており、必要事項を記入して速やかに提出しましょう。
死亡診断書のコピーも取っておくと、後の手続きで役立ちます。
*葬儀の準備
葬儀は、故人を偲び、生前の交流を振り返る大切な儀式です。
葬儀社と密に連桟を取りながら、故人が生前に望んでいた形式や、遺族の希望に沿った式を計画しましょう。
また、参列者への案内や、葬儀後の法要の準備など、細かな点にも注意が必要です。
□家族が亡くなったときにしてはいけないこと
家族を亡くした後、避けるべき行動もいくつかあります。
ここでは特に注意すべき5つのポイントを挙げます。
1:故人の預金を勝手に引き出さない
故人の財産は、遺産分割協議が完了するまで、すべての相続人の共有財産となります。
個人の判断で預金を引き出す行為は、相続人間のトラブルの原因になり得ます。
また、口座凍結の可能性があるため、必要な手続きを確認しましょう。
2:故人の財産を使用・処分しない
相続人が故人の財産を勝手に使用したり処分したりすると、相続放棄ができなくなるリスクがあります。
財産の全容が把握できるまで、使用や処分は控えることが賢明です。
3:遺言書を勝手に開封しない
遺言書を発見した場合、他の相続人に知らせ、家庭裁判所での検認手続きを行ってください。
勝手に開封すると、不要なトラブルや疑念を招くことになりかねません。
4:携帯電話やスマホをすぐに解約しない
デジタル遺産を含む故人のデータは貴重な情報源です。
解約する前に、連絡先や財産に関わる情報を確認し、必要に応じてバックアップを取ることを推奨します。
5:故人と同居していた家からすぐに引っ越さない
相続税の特例適用を受けるためには、一定の条件を満たす必要があります。
特に、自宅の評価額を減額する特例を活用できるかどうかは、引っ越しのタイミングによって左右されることがありますので、注意が必要です。
□まとめ
愛する家族を失ったときに直面する手続きや法的な問題は、悲しみの中で取り組むには困難を伴います。
しかし、ここで解説した実務的な対処方法や避けるべき行動を理解し、準備することで、故人に対する最後の責任を果たし、残された家族の負担を少しでも軽減できます。
大切なのは、一つずつ、確実に手続きを進めることです。
そして、互いに支え合いながらこの難しい時期を乗り越えていくことです。
当社では、遺品すべてが故人様の遺産と考え、その一つひとつを慎重に取り扱わせていただきます。
遺品整理や生前整理を検討している方は、ぜひ当社にお任せください。