親や夫または妻など身近な人を亡くした時には、遺品整理が必要になってきます。喪失感のある中、いろいろな手続きや遺品の仕分けや片付け、不用品の処分などをしなければならないため、精神的にも体力的にも大きな負担がのしかかってくるものです。家族を亡くした時に「自分はどこまで対応できるだろうか?」と年齢を重ねるに連れて不安が頭をよぎることも多いのではないでしょうか?
今回は、故人の遺品整理を行う2つの方法とメリットとデメリットを合わせて紹介して行きます。ご自分の環境や都合に合わせてどちらの方法がメリットが大きいのかを考えてみてはいかがでしょうか?
遺品整理を身内で行う場合
遺品整理をすべて身内で行うのは、かつてまでは当たり前でした。身内で助け合って遺品の仕分けから各種手続き、不用品の処分まで、家族だけではなく親族も加わって進められるところも現在でもあります。
メリット
メリットは、身内ですべて遺品整理を済ませられるので故人の思い出に触れながら進めて行けることです。一つ一つの遺品には故人の在りし日の姿が浮かんで来る大切な思いが込められているだけに、遺族で仕分けをするの故人にとっても嬉しいことではないでしょうか?
また、自分たちで遺品整理を進めると費用を格段に抑えられるのも大きなメリットです。不用品の処分に必要な車両や人手が揃っていれば、その分の経費が浮きます。遺品の仕分けや片付けができないとその段階から業者に依頼することになりますが、その必要もないので出費を大きく削減できます。
デメリット
反面、休みの日だけしか遺品整理に充てる時間が無い場合には、時間が長くかかってしまうデメリットがあります。体力的にも精神的にも「故人のために遺品整理をしなければ前に進めない」という気持ちに押されると、グリーフケアができていないままではさらに深い悲しみが深まり精神的にもダメージが大きくなるデメリットも考えられるでしょう。
遺品整理を業者に任せる場合
遺品整理は、専門業者に任せる方法もあります。遺品を仕分けしたり片付けしたりするだけではなく、必要な手続きをしたり不用品の処分や買取をしたりすることまでプロに任せることができます。少子化や核家族化の影響もあり、業者の力を借りるケースも急速に増えてきているのが現状です。
大切な故人の遺品を初対面の業者に扱ってもらうのは、気が引けるという方も当然いるでしょう。しかし、遺品整理士という資格を持っているスタッフなら、遺品整理の知識が豊富ですので遺族への配慮も行き届いていて安心して任せられます。
メリット
遺品整理を進めようとしても体力的・時間的・精神的な問題がある場合には、どうしても困難を極めてしまいます。実家が遠方にあり度々帰省することができないとか、仕事が忙しくてまとまった休みが取れないなどいろいろな事情がある方も、遺品整理を短期間で済ませられるのはメリットです。超高齢化社会の日本では、老々介護をしている世帯も多く連れ合いを亡くしてから、遺品整理をしようにも体力的に無理というケースも実際多いため業者のサポートは大変頼りになります。
デメリット
反面、デメリットは一例をあげると以下のような問題があります。
- 費用がかなりかかってしまう
- 故人の遺品を粗末に扱われてしまうことがある
- 故人の貴重品を誤って処分されてしまう
遺品整理業者へ依頼をしようと思っても、料金やサービス内容がさまざまであり分かりづらいと感じる方も少なくありません。費用の相場を把握していないために、相場から大きく逸脱した業者を選んでしまうことも考えられます。
遺品整理業者のデメリットを減らすには業者選びが大事
自分たちで遺品整理を終えられそうにない時には、遺品整理業者の力を借りる必要が出て来ます。お伝えしたようなデメリットをできるだけ減らすには、業者選びがとても重要です。料金相場を知ることもとても大切なことですので、間取りごとの料金相場に目を通しておくようにしましょう。高品質な業者を選ぶことで遺品の扱いに関するトラブルは極力減らすこともできます。
まず、費用がかなりかかってしまう点については遺品整理の料金相場を把握しておいてその範囲内に収まっている業者を絞り込んで行けば適正な価格での依頼ができます。故人の遺品の量がたくさんある場合や部屋がゴミ屋敷になっている場合などは相場以上の料金になることもあるので注意をしておきましょう。
間取り | 料金相場 |
1Rまたは1K | 50,000円~80,000円 |
1DK~1LDK | 90,000円~150,000円 |
2LDK | 150,000円~ |
3LDK | 200,000円~ |
4LDK | 250,000円~ |
次に、遺品の扱いがぞんざいになったり遺品を誤って処分してしまったりなどのデメリットを減らすには、遺品整理士のスタッフが在籍している業者を選ぶようにするのがおすすめです。遺品整理士は、遺品整理士認定協会の認定資格であり講座を受講後に一定の水準があると認められた合格者です。遺品の扱いや遺族への配慮をすべき点などのノウハウやモラルを保有していると認められているので安心してお任せできます。
特に、遺品整理の仕分けや片付けから依頼したい場合には、直接、スタッフがかかわって来るため業者の品質は見極めておくのが賢明です。品質を見極める基準として、遺品整理士の資格を持ったスタッフがいるかをチェックしておきましょう。
まとめ
遺品整理の2つの方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。どのメリットを最優先したいのかやデメリットをできるだけ避けるにはどうしたら良いかを考えて、どちらの方法で進めて行くかを想定してみましょう。また、遺品整理を急がなければならな事情がある場合には、業者の力を借りると即座に対応してもらえるので間に合わせてもらえます。
故人の遺品整理は、ケースバイケースなので自分で対応できるところまで進めて対応できないところを業者に任せることももちろん可能です。そのためにも、遺族のお困りごとに対して柔軟な対応ができる経験豊富な業者を選ぶポイントを把握しておくようにしましょう。