家族を亡くして遺品整理が必要になった時、遺品のどこから手をつければよいのかわからないという方が多いでしょう。葬儀を終え慌ただしく深い悲しみの中にありながら遺品を片付けていくのは、途方に暮れてしまうこともあります。
この記事を読んでもらうと、遺品の片付けをする際の分類がわかるようになります。遺品を分類した後に、それぞれ廃棄・再利用・譲渡・買取といった方法で片付けていくとストレスを減らしながら進めて行けるのです。遺品の片付けは、心身ともに疲れるものです。できるだけ負担なく進めていくためにも、分類のやり方を意識してみましょう。
遺品の片付けはまず分類から始める
遺品の片付けは、まずいつまでに終える計画を立てる必要があります。賃貸物件なら明け渡しの日まで、空き家になり売却を控えているなら前もって完了させるなどそれぞれの事情に応じてある程度の期限を決めておきましょう。
スケジュールが決まってから、遺品の分類から取り組んでいきます。
やみくもに、部屋の中で遺品全体を要不要で分けてしまうと、混乱してしまったり必要なものを捨ててしまったり収拾がつかなくなってしまうばかりか時間のロスも大幅に出てしまいます。以下のように遺品の片付けは分類を意識することが大切です。個人差があるそれ以外にもいろいろな遺品があるでしょう。まとまりにくい場合には考えておくだけではなく、メモを取り仕分けすると整理しやすくなります。
- 家具や家電
- 衣類
- 寝具
- 食器
- 本
- 貴重品
遺品【家具や家電】の片付け
まず、いすやテーブル、タンス、食器棚など家具で廃棄するものや再利用するもの、買取できるものを色分けして付箋を貼っておくと便利です。
次に、テレビやエアコン、洗濯機、掃除機、冷蔵庫なども家電は、比較的新しいものであれば買取対象となるので、家具と同じように付箋を貼って一目でわかるようにしておきましょう。それ以外で、廃棄処分するもの、再利用するものを決めておく必要があります。
テレビ、エアコン、洗濯機、冷蔵庫は家電リサイクル法の対象品目なので、ルールに従って処分をしなければなりません。その他、自治体で回収している小型家電リサイクル製品は、そちらに従う必要があります。
遺品【衣類】の片付け
遺品の中で数が多く、片付けの時間がかかるのが衣類です。大きく以下のように分けて行きましょう。
- 新品や未使用のもの
- 再利用できるもの
- 廃棄処分するの
- 保留となるもの(形見分けで人に譲る予定がある)
これらを、段ボールやビニール袋に入れて分別しておきます。特に、段ボールの場合には中身が見えなくなるため、マジックで内容物を記載していくことをおすすめします。
遺品【寝具】の片付け
寝具は、基本的に廃棄処分しますがシーツや布団で新品のものがあれば、再利用することも可能です。敷布団、掛け布団、毛布、シーツ、カバーなど寝具はかさばるものが多く、処分にも一苦労してしまいます。
一般的には、自治体の可燃ゴミで出す際には、指定のゴミ袋に入る大きさに裁断しなければなりません。遺品整理で処分に困るものでも代表的なのが寝具類です。自治体の粗大ゴミ回収を利用しても、収集場所まで搬出が必要となり車が無ければ持ち込めないという方も少なくありません。
遺品【食器】の片付け
遺品の中で数が多いものの一つに食器が挙げられます。愛用しているものだけではなく、引き出物や出番の少なかったものなど多岐にわたります。
思い入れのある食器は、無理に捨てなくても構いません。とりあえず、残す選択をしておきましょう。
それ以外の普段使いの食器や調理器具については、新しさや再利用の有無によっては廃棄を考えていきます。ブランドの食器や高級な調理器具に関しては、買取に出す方法も検討しましょう。ノーブランドの食器は、未使用で箱入りでなければリサイクルショップでも買取してくれることはありませんが、ブランド食器は品質が高いことから使用済みでも買い取ってくれる専門業者があります。
遺品【本】の片付け
故人が好きだった本や雑誌などの片付けも進めていかなくてはなりません。遺族にとって思い入れのある本は、残しておきましょう。
それ以外では、古紙のリサイクル回収を利用したり、本の宅配買取を利用したりすれば整理ができます。本はまとまった数になると重量があり、最寄りのリサイクルショップまで持ち込むのも一苦労しますが宅配買取を利用すれば、ダンボールに詰めて宅配業者に集荷してもらえば済むため楽に処分ができるのがメリットです。あるいは、趣味が共通している方にあげるという方法もあるでしょう。
遺品【貴重品】の片付け
遺品の中には、大事な書類や通帳、印鑑、証書、貴金属など貴重品が含まれます。片付けの際に封筒の中や袋の中をきちんと確認するようにしましょう。
資産価値のある片付けについては、相続の際に重要なものとなるため、相続人が決まるまで勝手に売却したり廃棄したりすることはできません。
メモとして残すのも有効ですが、さらに写真を撮影して残すとさらに分かりやすくなります。
仕分けや廃棄処分を遺品整理業者に依頼する
遺品の仕分けが終わると、廃棄処分や買取処分を行う方法を決めていきます。廃棄処分を自力で行うものと業者に依頼するものを判別できるようにしておきましょう。自治体のゴミ回収を利用できるものは、計画的に片付けていく必要があります。それ以外で、大型の物や重量のあるものは、遺品整理業者に依頼すれば負担なく回収してくれるので安心です。
また、買取処分をしたいものについては、リサイクルショップや買取専門業者の他にも、遺品整理業者で買取にも対応してるところがあるので事前に問い合わせしてみるのもおすすめです。
遺品の片付けを行うのに、時間がない方や体力がない方などは仕分けや廃棄処分まですべて遺品整理業者に依頼することも可能です。遺品の片付けの期限を想定した上で、自力でできる分と業者に依頼する分を検討してみましょう。
まとめ
遺品の片付けは、お伝えしたような分類から行うのが失敗しないやり方です。分類をしないままで要不要で仕分けをすると、結果的に片付けができなくなり貴重品の紛失にもなり兼ねません。お伝えした分類は、プロである遺品整理業者も行っている方法です。
- 「故人の遺品を片付けたいけれど体力がない」
- 「遺品の片付けに充てられる時間が無い」
といった悩みがある方は、困りごとをまず、遺品整理業者に相談してみましょう。業者なら遺品の扱いに精通しており、分類や貴重品の捜索、廃棄物の処分、買取まですべて一社で請け負ってくれるので便利に利用できます。費用の見積もりをしてもらった上で、折り合いのつく予算で依頼できるなら依頼を検討してみましょう。