遺品整理は、人生の中でそうたびたびおこなうことはありません。そのため、遺品整理をしなければならない当事者になって初めて大変さを知ったという方も多いものです。業者に遺品整理を依頼するのは、知らない人を自宅に招き入れて遺品を仕分けしてもらうため誰もが少なからず不安を感じるのではないでしょうか?
いざという時になって慌てて遺品整理を代行してもらえる業者を選ぶと、正しい見極め方ができなくなることも考えられます。どのような業者なら任せられるのかを前もって知っておくと、遺品整理が必要になった時に判断しやすくなるでしょう。
この記事を読んでもらうと、遺品整理を代行してもらえる業者が分かります。業者にはどのような種類があるのかを把握しより最適な業者を選ぶようにしましょう。遺品整理の業務内容はどのような内容かも心得ておくようにしてください。
遺品整理を代行する業者
遺品整理の代行が可能な業者には、どのような業者があるのかという点をまず見ていきましょう。主に、5つの業者をご紹介していきます。
遺品整理業者
遺品整理業者は、専門的な知識を持っている業者なので一番安心できて信頼できる業者です。不用品回収業者や片付け業者でも遺品整理の経験がある業者なら依頼はできます。しかし、遺品を扱うという言う観点から考えれば遺品整理は不用品を整理するのとは大きく異なるため、粗末な扱いをされる可能性もある点にも注意が必要です。
特に、以下の内容を依頼したいという意向がある場合には遺品整理業者がおすすめです。
- 貴重品の捜索
- 遺品の供養
- 特殊清掃
遺品整理士という資格を持つ業者であれば、サービスの質が高いところを探せます。その他、孤独死の場合には、特殊清掃が必要になりますが遺品整理業者であれば対応可能なところもあるのは他の業者とは大きく異なります。
不用品回収業者
片付けや大掃除などで出た不用品を回収してくれる不用品回収業者の中には、遺品整理にも対応しているところが多くなっています。以前、不用品回収業者をしていたものの専門性を高めて遺品整理の業務も行っている業者も多数存在しています。
ただ、不用品回収業者でもリサイクル回収をメインにしている業者は、遺品整理の専門的な知識は持ち合わせていないため、遺品整理は業務外としているので注意してください。あくまでも、不用品の処分のみの対応だと考えておきましょう。
片付け業者や清掃業者
ゴミ屋敷や汚部屋などの掃除を請け負うのは、片付け業者や清掃業者です。このような業者も通常の片付けや清掃のみを請け負う業者と遺品整理の代行も請け負う業者の2つのタイプがあります。
不用品回収業者が遺品整理の対応も強化したのと同じく、片付け業者や清掃業者も近年は遺品整理のニーズが高いことから、通常の片付けの依頼に加えて遺品整理も対応している傾向も高くなっているのです。
便利屋
ちょっとした困りごとにも対応してくれるのが便利屋です。どんな仕事でも相談次第では請けてくれるため、遺品整理の中で不用品の処理を依頼することもできます。ただし、遺品整理の対応を強化している便利屋は、そのまま遺品整理業者へ移行することが多くなってきました。そのため、純粋に便利屋に遺品整理の一部だけを依頼することはずいぶんと減って来ています。
地域のサポート団体
地域のサポート団体は、お互いの能力を活かしたサービスを提供しており、高齢化社会の現代では困りごとを地域で気軽に頼める団体として全国各地で注目されています。有償ではあるものの営利目的ではないため安価な価格で遺品整理の中で自分たちでは対応できないことを依頼できます。ただ、スタッフは専門性を持ち合わせているわけではないので、遺品整理の中で処分したいものの運搬や片付け程度なら相談次第で対応してもらえると考えるのが無難です。
遺品整理業者の業務内容
次に、遺品整理業者に依頼する際にどのような内容を代行してくれるのかをご紹介して行きます。今後、遺品整理を視野に入れている方はどんな内容で業者の力を借りたいのかを考えてみてはいかがでしょうか?
遺品の仕分け
遺族の要望に応じて手元に残しておく遺品、形見分けする遺品、処分する遺品を細かく分けてくれます。遺族の立会いのもとで、一つ一つ丁寧に確認作業は進んでいくため、安心して依頼できます。確認しながら遺品の仕分けを行うため、貴重品や重要な書類などを見つけやすくなるのが特徴です。
処分したい遺品の処理
遺品を仕分けした後の不用品は、遺品整理業者が処分してくれます。特に、廃棄を優先的に進めるのではなくリサイクルやリユースを目指し買取を積極的に行っている遺品整理業者も少なくありません。廃棄処分にかかる費用を削減できるため、買取も同時に請け負う業者が支持されやすくなっています。
遺品整理業者の不用品の処分は、廃棄と買取に分けられます。個々の事情によって不用品の量は大きく異なって来るでしょう。不用品の量が少な過ぎたり家一軒で大量にあったりすることで相談を躊躇する方もいますが、量に関わらず引き受けてくれるため、まずは問い合わせから始めてみてください。
貴重品の捜索
遺族だけでは貴重品の捜索ができない場合もよくあります。大切な書類や権利証・印鑑・貴金属などの捜索は、遺品整理業者ならではの技術が役立つ作業です。なぜなら、一つ一つの遺品を確かめながら分別しているので、見落としが無いように進めて行けるからです。思いがけないものが思いがけない場所から見つかるケースも多々あり、遺品整理の経験が多数ある業者ほどは捜索の技術を身に着けているのです。
捜索の依頼のないものであっても、業者が仕分けの際に発見した遺品は必ず保管して遺族へ報告をしてくれます。やはり、遺品整理業者といっても家の細々としたところまで見られるため、依頼を躊躇してしまう方も少なくないでしょう。その不安をできるだけなくすためにも、実績が多数あり評判の高い業者を見つけることは大切なポイントです。
遺品の供養(お焚き上げ・読経)
遺族にとって遺品をそのまま処分するだけでは、気持ちに折り合いがつかないという方も少なくないでしょう。そのような場合には、読経やお焚き上げの供養を遺品整理業者に依頼できます。合同供養でお焚き上げや読経をお願いすることも可能です。また、個別に自宅へ僧侶を手配してもらい読経をしてもらうこともできます。
まとめ
遺品整理の代行可能な業者は、お伝えしたように様々な業者が存在しています。遺品整理を依頼する上でどのような内容を任せたいのかを考えてみましょう。遺品整理といってもすべて依頼するケースから不用品の処理だけを任せたいケースなど家庭によって、依頼の内容は千差万別です。
専門性の高い業者はやはり遺品整理業者ですが、業者を選ぶ際には代行してもらえる内容を必ず確かめておく必要があります。故人の遺品を取り扱う作業だからこそ、慎重な業者選びは欠かせません。今後、遺品整理業者への依頼を考えている場合にはまず対応できる内容や遺品整理士の有無、費用相場を比較した上で検討していくことをおすすめします。