自分が亡くなった後のことを考え出すのは、中高年になってからです。大切な人との死別・病気・災害などを経験するとさらに生前整理は自分にとっても必要性のあるものだと実感し始めます。しかし、実際に行動を起こすにはもっと生前整理の必要性に説得力や具体性があると後押しされるようになるのではないでしょうか?
今回の記事では、生前整理の必要性を自分側と家族側の両方の側面から見ていきます。終活の一環として生前整理が必要だと思うけれど、なかなか実際に始める踏ん切りがつかないなどの複雑な思いがある方もどうぞ活用してみてください。
生前整理はなぜやるべき必要性があるのか?
生前整理がどうしてすべき必要性があるのかは、おぼろげに「自分の死後のため」「残された家族の負担を減らすため」と思われるでしょう。ひとくくりにすればこの2点のために、生前整理は必要性があるのは確かです。自分と家族のそれぞれの立場でどんな必要性があるかを詳しく説明していきます。
自分の立場で見た必要性
生前整理を進める必要性を、自分の立場からまず見て行きましょう。
死後に自分の希望を託せる
中高年は死後のことを自然に考えるようになりますが、若い世代はほとんど考えることもないでしょう。しかし、身近な人を亡くしたり病気をしたりすることで死後のことを考えるようになる方もいます。近年、日本各地で大規模な災害に見舞われることも多くなり初めて亡くなった後のことに思いを巡らす人も増えてきているのです。
生前整理は、自分の財産について希望を明確に残せます。希望をどんな風に伝えるのかのやり方や選択肢を把握することで、自分の人生を見つめなおすメリットもあります。
暮らしやすい環境で暮らせる
生前整理をすると、無駄なものや不要なものが無くなり必要なものに囲まれて暮らせるようになり暮らしやすい環境を手に入れられます。片付けができていないと掃除もしづらくなり不衛生な部屋になってしまいますが、片付けられていることで掃除もしやすく負担を感じにくくなるのです。
特に高齢になると、何気なくしていた掃除や片付けがおっくうになってしまうのは体の不調や気力の低下があるといわれています。片付いていない部屋で暮らし続けることは、さらに体力の衰えやストレスの拡大をも招いてしまうので注意が必要です。
精神的にゆとりが持てる
いつも物を探していたり自分の持ち物や財産の把握ができていなかったりすると、切羽詰まったような心境に置かれてしまいます。網を探す時間は、不安や焦燥感に駆られてしまうでしょう。日々、そのような感情を持ち続けるとストレスは常にかかりっぱなしになってしまいます。
また、財産を把握しておくことで、現在の暮らしや老後の暮らしの生活設計が見通せるようになるのも役立ちます。
転倒を軽減できる
物が多いと足元にあった物に引っかかって転倒する恐れもあります。特に、高齢になると足先が上がっているように思うだけで実際には上がっていないこともありがちです。転倒は骨折のリスクも高く、寝たきりの状態へ陥るリスクも高いので生前整理をすることでそのリスクを軽減できるようになるのは、とても重要です。
床に物を置き続けていたり、電気コードがあったりすると引っ掛かりのリスクをあげてしまい些細なことから入院を余儀なくされることもあります。
家族の立場で見た必要性
一方、家族の立場で見た必要性も以下のようなものがあります。
入院や入所の際に準備がしやすい
高齢になると入院の回数も増えて来ますが、その際の準備を家族がする時にも準備がしやすくなります。特に、同居をしていない子どもの場合には物の置き場所が想像すらできないことも多々あるものです。
施設へ入所する場合でも、必要なものの準備や家に残しているものの把握がしやすくなります。
遺品整理の際に負担が軽くなる
家族の立場から見た大きな必要性は、遺品整理の負担が軽くなることに尽きます。生前整理は、本人の意思で要不要を判断して処分ができるため遺品整理の際に物が圧倒的に少なくなっているため家族にそうとうな心身の負担をかけずに済むようになるのです。
また、エンディングノートに記入している内容から遺品をどう扱うのがベストなのか汲み取れるのは、家族にとっても安心感があるでしょう。
相続問題のトラブルを避けられる
生前整理で物の整理をしておくことももちろんですが、財産の管理や相続の希望をまとめておくと相続問題のトラブルを回避できるようになります。ただ、エンディングノートは遺言状と違い法的な効力はありません。必ず自分の意思を相続で反映してもらうためには、遺言状の作成まで済ませておくようにしてください。
相続人の間でトラブルが発生すると、それがきっかけで行き来が無くなり疎遠になるばかりか大きな亀裂が生じてしまい修復の糸口すら見えなくなることも珍しくありません。生前整理を済ませることで、こうした相続人の間で起こり得るトラブルを無くせるのは家族側にとっても安心感となるでしょう。
まとめ
「生前整理は、自分の死後のことを考えて行動を起こすもの」と一般的に考えられています。もちろん、それも重要な目的の柱ですが一方では残された家族側にもいろんなメリットがあります。50代や60代になると生前整理を考え始めるようにすれば、心身が健康なうちなので進めやすくなります。人によっては、生前整理が必要だと感じれば20代や30代でも始めている人もいるので、タイミングは人それぞれです。始めようと思うきっかけがくるのは、人それぞれで時期が異なりやはり強く生前整理の必要性を身近に感じ始めた時でしょう。
福岡エコサービス遺品整理センターでは、生前整理のご依頼もお受けしています。要不要の仕分けはできているものの搬出や処分が自分では困難な方、身の回りの品物がとにかく多くて処分に困っている方など生前整理に関するお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。生前整理の必要性を感じているけれど自分だけではできにくいことが多くて進めたくても進められない悩みも、当社が解決いたします。