終活で人生の最後のしめくくりを迎えるにあたり、やることはどんな内容なのかおぼろげに浮かんでは来るものの明確には分かりにくいものです。生前整理、介護や医療、相続、お葬式の費用や方法、さらにはお墓のことまで自分で順番をしっかり整理しておくとなると、並大抵のことでは、終活はできないと思うでしょう。終活にそろそろ取り組みたいけれど、「やることにどう手をつければいいのか?」「いつから始めたらいいのか?」悩んでいませんか?
そこで今回は、終活の開始するのにふさわしい時期、終活の内容、エンディングノートの作成方法を解説します。
目次
- 終活でやることとは?
- 不用品の整理や処分
- 介護・医療
- 葬儀・お墓
- 財産と相続
- 遺言書
- 終活は何歳ごろから行う?
- エンディングノートを作成する
- エンディングノートの目的は?
- エンディングノートの選び方
- まとめ
終活でやることとは?
「断捨離をしていると終活にもなる」などと終活という言葉は日常の中で使っていることがあっても、具体的にやることがどんな内容になっているのかは、正確に把握している人の方が少ないようです。終活は、「人生の週末を自分らしく終えられるように、準備をしておくこと」また「残りの人生をより充実したものにするための活動」と呼ばれています。
もちろん、「何かあった時のために、残された家族に迷惑をかけないための準備」と解釈される面もあります。終活の定義は、何となく理解できるものの「やること」がすべて把握できていないと感じる方も少なくありません。
よりわかりやすくするために、具体的に終活でやることを以下にまとめているのでご覧ください。
不用品の整理や処分
今の自分に要らないものは、思い切って処分をする断捨離ブームも久しいです。終活の一環として整理をするには、残したいものは保存する場所や保存方法を考えておきましょう。「生前整理」という言葉もあるように、自分の意思で残すものと捨てるものを決めておくと、後々、遺品整理を家族が行う際に負担を大きく軽減できます。
介護・医療
介護を誰に行ってもらうのか、自分の希望を決めておきます。自宅で介護とは限らず、施設への入所も考えられるものです。
医療を受ける際に、どこの病院を希望するのかも考えておきましょう。その際に、延命治療や臓器提供の意思表示をしておくことも、いざという時に役立ちます。
臓器移植の意思は、以下の書類で意思表示できます。
- 健康保険証
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- インターネットによる意思登録
- 意思表示カード
葬儀・お墓
葬儀の執り行い方やお墓の建立、散骨や樹木葬など希望をまとめておきます。一般的な葬儀の他、家族葬や直葬の選択肢も増えてきているのは確かです。
お墓の維持管理や供養を誰に任せるのかも、意思を伝えておきましょう。
財産と相続
終活で必要な費用や老後に必要な資金も、あらかじめ計算しておくことも重要です。それによって、死後にどれくらいの財産を残せるかも決まってきます。この時、財産を誰にどれだけ相続したいのかも決めておくとトラブルを少しでも回避するのに、役立ちます。
遺言書
必ず遺言書が必要ではありませんが、自分の意思を遺言として残しておきたい場合には、専門家に相談をするのがおすすめです。遺言書とエンディングノートとの違いは、法的効力が有ることです。
終活は何歳ごろから行う?
終活は、「まだ、自分には早い」と感じる人が多いものです。終活という言葉から、高齢者になってから行うものというイメージばかり先行してしまう影響もあるでしょう。しかし、終活は、高齢者だけが行う活動ではなく早いうちから進める方が良いのです。
本格的に、終活を始めるのは60代から70代が一般的とされる一方、30代から40代で始めている人もいます。
若いうちは、終活を推し進める気持ちが明確ではないものです。けれども、数年後に自分が変わらず元気でいることの保証は誰にもありません。そう考えると、終活を意識し始めた時から、準備を始めていくのが賢明だと言えますね。
高齢者になってからだと、体力や気力が衰える人もいるためなかなか一念発起して終活を進めにくくなることも少なくないのです。
エンディングノートを作成する
前向きに終活に取り組むために、エンディングノートの作成への関心も高くなるつつあります。一方、エンディングノートの目的や内容、選び方など具体的な方法は、まだ知らない人の方が多いのではないでしょうか?
エンディングノートの目的は?
終活ではやることが多くなり、お墓や相続、お葬式など進めていくとしてもたくさんあり、なかなか進めづらくなってしまうものです。エンディングノートは、自分らしい人生の終焉を迎えるために、お葬式や介護、お墓、希望の連絡先などをまとめるノートのことを示します。
また、これまでの自分の人生を振り返り大切な記録として残す目的もあります。それによってこれからの人生を見つめなおすことも可能になるものです。
家族に自分の思いや意思を残すためにも、エンディングノートがあれば全員が見やすくなるメリットもあります。さらに、死後の手続きに追われる際にも、故人のエンディングノートがあるだけで、必要な情報がまとめられているのでスムーズになる分、家族の負担も大幅に減らせるものです。
エンディングノートの選び方
市販されているエンディングノートには、あらかじめ記入するべき項目が準備されているので記入しやすさもあります。しかし、個々の事情によってエンディングノートの内容は、違いがあるので自分で好きなノートを選んでも構いません。現在は、紙のノートだけではなくネットからダウンロード、アプリの活用などでもエンディングノートは作成できるようになりました。自分にとってどのツールで作るかも、向き不向きがあるのでまず情報収集を始めてみましょう。
- 自分でエンディングノート用に選ぶ
- 市販のエンディングノートを購入する
- ネットからダウンロードする
- スマートフォンのアプリで作成する
まとめ
終活でやることは、たくさんあるのでエンディングノートを活用しながら進めるとまとめやすくなります。終活を進めるのは、何も残された家族のためだけではありません。自分の人生の集大成としてまとめるのは、自分のためでもあるのです。やることは、想像以上にたくさんあるものの、自分で取り掛かろうという意欲は欠かせないものでしょう。終活は講座の開催や雑誌・書籍も販売されているので、少しでも気になるなら、自らアクションを起こしてみませんか?気力や体力が衰えてしまってから終活を始めるのは、何かと支障も出てくるものです。できるだけ元気なうちから、終活は始めるのが賢明でしょう。